女性に多い「甲状腺機能低下症」

甲状腺機能低下症かどうかは、症状を聞く問診、甲状腺の触診、血液検査などから診断されます。甲状腺の触診では、甲状腺の動き方、腫れや結節、圧痛の有無が調べられます。
特に重要なのが甲状腺ホルモンの量を調べる血液検査です。
甲状腺ホルモンには4つのヨウ素を持つサイロキシン(T4)と、3つのヨウ素を持つトリヨードサイロニン(T3)があります。いずれも血液中ではそのほとんどがたんぱく質と結合していますが、微量に存在するたんぱく質と結合していないフリーの(遊離した)T3とT4を測ります。なかでも遊離T4は機能低下が起こり始めた初期から下がることがわかっており、必ず測定される項目です。また、脳の下垂体から分泌され、甲状腺を刺激するホルモン(甲状腺刺激ホルモン:TSH)も測定されますが、通常は甲状腺ホルモンが減るとTSHの値が上がります。
甲状腺ホルモン放出の調節機構
血液中の甲状腺ホルモンの量は脳の視床下部や下垂体が常にモニターしています。量が少なくなると、視床下部から下垂体に向けて甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンが放出、さらに、下垂体から甲状腺に向けて甲状腺刺激ホルモンが放出されます。それを受けて甲状腺が甲状腺ホルモンを分泌、甲状腺ホルモンの量が多くなると視床下部や下垂体はホルモンの放出を止めます。
橋本病が最も多い原因
甲状腺機能低下症になる原因として、最も多いのは橋本病(慢性甲状腺炎)です。この病気を初めて論文で報告した日本人の橋本 策(はかる)博士の名前から名づけられ、世界中でこの名前で呼ばれています。
橋本病の患者さんは女性が男性の20倍以上、有病率は軽症例を含めると成人女性30人に1人といわれています。
橋本病は自己免疫疾患の一種、自分のリンパ球が甲状腺を攻撃することで慢性的な炎症が起こり、甲状腺のホルモンを分泌する細胞(濾胞/ろほう)が壊れ、数がだんだん減って、甲状腺ホルモンの分泌量が低下していきます。遺伝的な素因があるともいわれていますが、自己免疫が起こる詳しい原因はわかっていません。慢性の甲状腺炎があって橋本病と診断されていても、組織の破壊が起こらず、甲状腺ホルモンの量もそれほど減らず、治療を必要としない人もいます。また、甲状腺機能が亢進するバセドウ病で甲状腺を切除したり、放射性ヨウ素(アイソトープ)治療を受けたりした際に、後になって甲状腺機能低下症になることもあります。(甲状腺腫瘍でも同様)
甲状腺ホルモンの濃度をコントロールしている脳の下垂体や視床下部の病気が原因になることもあります。
その場合は下垂体から分泌されるTSHの血液中の量が減っており、脳の画像検査などを受けることで診断がつきます。大量に昆布などを食べてヨウ素を摂りすぎた場合にも甲状腺機能が低下することもあるとされていますが、実際にはあまり起こりません。例え起こっても、摂取をやめれば回復します。
治療は甲状腺ホルモン薬、そして定期的な受診
甲状腺機能低下症の治療法(対処療法)は、1日1回甲状腺ホルモンを服用すること。足りない物質を外から補う薬の服用をすれば、甲状腺機能は正常の人と同じようにコントロールできます。
甲状腺の腫れが目立ち、見た目が気になる場合、また脂質異常症がある場合などでは、機能低下が軽度でも治療対象になります。(甲状腺ホルモンが少ないとコレステロールが高くなる傾向があります)
虚血性心疾患を持つ高齢者は、薬を高用量から開始すると心房細動や心筋梗塞などを誘発する危険性があり、慎重に投薬することが必要とされます。(超高齢になってから発見された場合には治療しないこともあります)
甲状腺機能低下症には、機能低下が明確で診断が可能な「顕性」タイプと、遊離T3と遊離T4の値は正常でTSHだけが高い「潜在性」タイプがあります。潜在性甲状腺機能低下症ではTSHが10μU/mlを超えたら治療するというのが一つの目安になっています。(妊娠中の女性は早めに治療を開始します)
機能低下や症状は、治療しなければ、ゆっくり進行します。もし長期間病気に気づかず治療を受けなかった場合、あるいは治療を長く中断した場合などは症状が悪化しやすくなります。そして、感染症や低温の環境などをきっかけに体調を崩し、昏睡に陥ることもあります。全身が腫れているような状態で、体温・血圧・脈拍が下がりショック状態になることもありますが、そのような緊急時には救急車を呼んで病院に行き、全身管理と甲状腺ホルモンの補充を受ける必要があります。もしも症状がなかなかよくならない場合には、ほかの病気の可能性もあるため、治療開始後は定期的な受診が必要です。 
一過性の甲状腺機能低下症にも注意が必要
亜急性甲状腺炎や無痛性甲状腺炎のような急性炎症の回復期には、一時的に甲状腺の機能が下がることがあります。1ヶ月ほど前あたりを目安に、動悸・頻脈などの甲状腺機能亢進の症状があったり、検査の数の割に症状が軽くみえたりした時は、一過性の可能性があります。ある種の不整脈の薬や躁状態の薬によって甲状腺機能が低下することもあり、その場合は別の薬に変えることで回復します。
甲状腺機能低下症の治療
甲状腺ホルモン薬の服用・・・低用量から開始し、検査値や症状などを勘案して用量を調整。服用は1日1回
■様々なストレスがきっかけとなったり、体質遺伝や加齢による影響も考えられます。
ヒトには基より回復し治癒する能力がありますが、耐えしのぐ、我慢するといったようなことでは改善は望めず、かえって悪化する場合もあります。
養生し回復・治癒させていくためには、生活習慣を見直し、心身に休養を与えることも大切です。
また、当然のことではありますが、自然免疫の保持も欠かすことはできません。
自然免疫を保持するために胸腺の働きに注目
胸腺は、リンパ球を選別・育成するといった働きをしています。自然免疫に深く関わっていますが、免疫機構のバランスやストレス緩和、性ホルモンにも影響を与えることが研究により報告されています。
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